この事例の依頼主
40代 男性
相談前の状況
Sさんは、営業職として仕事をしており、仕事上の経費を自己負担することがありました。そのため、生活が苦しく、貯金はほとんどできない状態でした。それでも借金だけはしないで生活をしていたSさんですが、ある時、腰を痛めてしまい仕事を数カ月休業してしまいました。傷病手当金は出ましたが、今までの給料よりは手取りが少ない上、貯蓄はなく、医療費も必要になったことから、消費者金融やクレジットカードでの借入でしのぐことにしました。Sさんは、数カ月後に復職しましたが、これまでと同じように仕事ができず、給与が減ってしまい、毎月の様に借入をしないと生活ができなくなってしまいました。そのような生活が数年続き、徐々に借入額が膨らんでいたのですが、ある時会社の経営が悪いとの理由で給与と賞与が減額されてしまいました。Sさんは、家賃が安い所に引っ越すなどして生活費を切り詰めるようにしましたが、それでも追い付かず、新たな借金の申込をしたものの断られてしまいました。返済に限界を感じ、改めて家計の収支を見てみると、給与の手取りと毎月の返済額が同額程度になっていることに気が付きました。このままでは破綻することが目に見えていましたので、Sさんは債務の整理をしたいとして相談に来られました。
解決への流れ
Sさんの借入額は、500万円程度に達していました。任意整理や個人再生では収支が合わなかったため、自己破産の手続きを進めました。Sさんは、積立型の保険を契約されていて、解約返戻金が多額に上ったため破産管財手続きとなりましたが、無事免責は認められ、借金生活に終止符を打つことができました。
怪我や給与減額により借り入れが増えてしまった方の事例です。借入の原因は浪費等の免責不許可事由には該当しないものでしたので、無事免責が認められました。Sさんは、正社員として勤務し、一定の収入がありましたので、免責が認められた後は、借金のない安定した生活を送られています。