この事例の依頼主
40代 女性
相談前の状況
会社を共同で立ち上げた夫婦が離婚するにあたり、財産分与の条件がまとまりませんでした。依頼者が会社の株式を100パーセント取得することを希望していたためです。双方に弁護士が入り、協議が行われることになりました。
解決への流れ
依頼者は、株式を100パーセント取得したいという希望を述べ続けていましたが、最終的には、財産分与として夫が株式を100パーセント取得し、代わりに妻が不動産や調整金を受け取るという内容で、離婚が成立しました。
非公開会社の株式評価の問題や、離婚原因としての「別居」の解釈の問題など、激しく争われました。ただ、株式の取得について、訴訟を遂行しても100パーセントを取得することは難しく、必ずしも依頼者の希望通りではないというのが実情でした。ひととおり主張を展開したところで、現実的に実を取る方針を選択することで、離婚条件に譲歩を引き出し、合意に至ることができました。株式の評価の問題は容易に結論が出るものでもありませんので、専門家の助言を得るべきです。