この事例の依頼主
40代 男性
相談前の状況
正面衝突され、過失割合が100:0の被害者の方の案件でした。事故後、約1年通院され、症状固定後、後遺障害14級9号に認定されていました。この事案で、加害者の保険会社から、治療費以外の賠償額として、約176万円を支払うと提示されていました。提示額があまりに低いのではないか、保険会社の提示額を検証して欲しいということで相談に来られました。
解決への流れ
検証した結果、①通院の慰謝料について、110万円前後は認められてもおかしくないのに、約90万円にとどまっている点②後遺症の逸失利益について、5年分の賠償を受けてもおかしくないのに、3年分しか賠償の対象になっていない点③後遺症の慰謝料について、90万円から120万円の範囲で認められてもおかしくないのに、40万円しか認められていない点で不合理な提示であると判断しました。そこで、代理人として交渉を開始しました。具体的には、正当な賠償を得るために具体的な根拠を示して具体的な金額の支払いを求める書面を出し、それに対する保険会社からの回答に対して電話で交渉するとともに、再度、根拠を示して書面で反論しました。それでも保険会社からは納得のできる提示がありませんでしたので、さらに電話で交渉を続けました。書面で2度、電話でも3度、きちんとした正当な賠償を求めて交渉を続けた結果、約176万円の提示であったのが、約315万円の支払を受けられる内容になりました。
この案件のように、保険会社からの賠償の提示額は、弁護士が代理人となった場合よりも大幅に低く設定されていることがほとんどです。ご自身への提示額に納得がいかず、ご相談にお越しいただいたからこそ、きちんとした正当な賠償を得ることができました。また、代理人としての活動を始めてから1か月足らずで約176万円から約315万円の増額を勝ち取ることができた、その期間の短さも、依頼者にとってご満足いただけるものであったと思っています。