この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
依頼者は,被害者につきまといを繰り返してストーカーとしての警告も受けていたにもかかわらず,つきまといをエスカレートさせ,被害者の器物を損壊し,住居に侵入して家人を傷つけてしまわれました。しかし,これに至る経緯,被害者側の事情について主張したいと希望しておられました。
解決への流れ
被害者交渉を行うとともに,事件に至る経緯を主張し,執行猶予判決を得ました。その過程で,依頼者にもストーカー行為に及んだ自覚を深めてもらい,自身を客観視してもらうことで,反省を深めてもらったことが良い結果につながったように考えます。
ストーカー型犯罪の場合,犯行に及んだ方の落ち度ばかりが取りざたされます。しかし,見ず知らずの関係性の中でのものでない限り,そこには経緯があり,被害者側の事情があることもあります。この事件はこの類型だから…と,ひとまとめに扱うのではなく,依頼者の訴えたいことをよく聞き,よくただし,よく考えていただくことで見えてくる事情があると考えます。弁護活動においては,証拠検討も重要ですが,依頼者と向き合うことがより大切であると考えています。